太陽光発電設備の自立運転!緊急時の使い方について!

2019年度より、順次固定価格買取制度(FIT)が終了となる世帯が多数発生し、その対策として電気の地産地消をすべく、自家消費に焦点を当てた蓄電池の導入が大変盛んとなりました。

アイライフでも蓄電池のご相談を多く頂戴しまして、山梨県内だけでも相当数のご提案をさせて頂きました。

蓄電池のメリットは大きく2点あります。

1点目は「安い深夜電力を充電し、電気代が高額な朝晩にあてがうことで、支払う電気代を安くする。」

そして2点目が「災害対策として、万が一の自然災害等で停電が発生した際、充電した電気を家庭で使用する。」

 

特にここ数年は台風や集中豪雨などの自然災害も以前にも増して多発しており、災害対策として蓄電池をご導入されるご家庭が大変増えて参りました。

ところで、災害対策という点では太陽光発電設備は使用できないのか?
こういったお問い合わせを頂くことがよくあります。

もちろん太陽光発電システムも緊急時には自立運転をして、家庭で使用する電力を確保することは可能です!

 

・・・ですが、案外そのやり方を設置当時に説明されなかった、もしくは10年近く前に1度聞いたかもしれないけど忘れてしまった。

このようなお声は大変多いです。

今回は、緊急時の太陽光発電システムの自立運転についてご説明したいと思います!

太陽光の自立運転とは?

太陽光発電設備を設置すると、太陽光で作った電力を電力会社に売電することができます。電力会社からは日々電線を利用して電気を買っていますが、売電にもこの電線を使うこととなります。設置した太陽光発電システムとこの電線を繋いで電気のやり取りを行うのですが、これを「系統連係」といいます。

 

ですので、平常時には「系統連係」されている太陽光発電システム。これを緊急時には切り離し、独立して運転させます。この状態を「自立運転」といいます。
もちろん停電時には電力会社の電線からは電気は送られてきません。そして太陽光発電も太陽の出ている時にしか発電はしません。

要するに太陽光発電システムの自立運転は夜間には使用できず、日射量が弱いときにも不安な状態なので、あくまでも緊急時用となります。

そして使用できる容量は一般的には同時に1,500wまで、ということがほとんどです。なので、エアコンやドライヤー、電子レンジなど消費電力の大きい電化製品はあまり利用を推奨されません。

とはいえ、緊急時なので携帯電話の充電や冷蔵庫の電力確保、照明器具やなどが使用できれば十分な安心が得られるかと思います。

自立運転機能の使い方

なんとなく使えることは知っているけど、実際にどんな操作が必要なのかと言われると正直う~ん・・・、となってしまう方も多いかと思います。

10年前に設置した時に軽く説明を聞いただけではそうなるのも致し方ないですが、災害の多発している昨今、平常時にこそ自立運転の使い方をもう一度確認しておきましょう。
メーカーによって操作は異なりますので、お手元に取り扱い説明書がありましたらそちらもご参考ください。

(以下、JPEAより抜粋)

  1. 「自立運転用コンセント」の位置を確認する
  2. 取扱説明書で「自立運転モード」への切り替え方法を確認する
  3. 「主電源ブレーカー」をオフにする
  4. 「太陽光発電ブレーカー」をオフにする
  5. 「自立運転モード」に切り替える
  6. 「自立運転用コンセント」に必要な機器を接続して使用する
  7. 停電復旧時には「自立運転モード」解除 → 「太陽光発電ブレーカー」オン → 「主電源ブレーカー」オン の順で、必ず元に戻す

より詳しい各メーカーごとの自立運転に関する操作方法等はメーカーのHPをご参考ください。

緊急時の自立運転注意点

緊急時に大変便利な自立運転ですが、やはりあくまで緊急用。以下の注意点のもとご活用されてください。

1)最大出力は1,500kwまで

いくら晴れていて発電量が多くても、ほとんどのパワコンは1,500kwまでの使用が上限となります。平常時より停電になったらどの機器を使用するかを決めておき、慌てることなく利用することが大切です。

2)夜間は使用不可。雨天、曇天時などは小容量なものしか使用不可

太陽光から発電しているので、もちろん夜間は使用できません。雨天時、曇天時にもあまり発電量は期待できないので小容量の電化製品しか使用することはできないでしょう。
瞬間的に電気が停止することもありますので、パソコンなどの急な電源切断により不具合の起きる可能性のある機器は使用を避けたほうが良いと思います。

3)自立運転専用コンセントからしか使用できない

太陽光発電の自立運転は、蓄電池のように電力をバックアップしてくれるものではないため、予め設置した自立運転用のコンセントしか使用できません。コンセント位置は移動できないため、つなぎたい電化製品を近くまで持っていくか、延長コードなどを使用することになります。

 

今回は「緊急時の太陽光発電設備の使い方」についてお伝えしました!
売電による経済的なメリットもさることながら、停電時にも電気が使える安心感。

緊急時にはぜひご活用されてください。
またご不明点等はアイライフまでお気軽にご相談ください。